ブナはミズナラ、カツラ、ハルニレなどと共に、日本の冷温帯に広がる夏緑樹林を代表する高木として知られます。日光地方では、奥日光の中禅寺湖や戦場ヶ原などの周辺地域で多く見られます。
ここに見られる林は、1973(昭和48)年に奥日光・中禅寺湖畔で採集した種子を当園の苗畑で10年ほど育成し、1984(昭和59)年にこの区域に定植したものです。その後順調に成長し、以前から植栽してあるミズバショウやアヤメ類、コウホネ、ミツガシワなどの湿原植物群やアザミ類、シモツケソウ類、レンゲツツジなどの高原植物群と共に、山地・高原の自然に似た景観をつくりだしています。